「きつい運動もしたくない！」
「楽して痩せたい！」
GLP-1受容体作動薬とは
私たちが食事を摂って血糖が上がるとGLP-1というホルモンが小腸から分泌されます。このGLP-1はインクレチンというホルモンのひとつで、下記のような働きがあります。
① 血糖値を低下させるインスリンの分泌を促進
② 血糖値を上昇させるグルカゴンの分泌を抑制
③ 脳に働きかけ、食欲を抑える作用
GLP-1ホルモンは血糖が高い時にだけインスリンの分泌を促しますので、血糖が低い時には分泌されず、血糖が下がりすぎて低血糖になりにくいという利点があります。また、胃の内容物の排出を遅らせる働きがありますので、消化がゆっくりになり、満腹感が得られ、少しの食事でも満足できるという効果が期待できます。さらに脳の視床下部に働きかけ、食欲を抑えられるという効果があるとされています。
そのほか、脂肪を燃焼させる作用や、免疫系に働きかけて炎症を抑える作用、腎臓に働きかけて利尿作用やナトリウム（塩分）の排出を促すといった作用も期待できるダイエットにはぴったりのホルモンなのです。
そして、GLP−1受容体作動薬はこのGLP-1ホルモンと同じような働きをするとても画期的なお薬です。
GLP-1受容体作動薬は、アメリカや韓国をはじめ多くの国で肥満治療のための使用が認められている安全なお薬です。
日本では２型糖尿病の治療にのみ保険適応が認められておりますので、ダイエットの使用に関しては自費の診療となります。これから述べる副作用などを十分に理解した上で、多くの方がGLP-1受容体作動薬を使用し、安全な医療の力を借りて、無理なくダイエットに成功しています。
GLP-1受容体作動薬の種類
ビクトーザ、サクセンダ、トルリシティ、オゼンピックなどの注射薬（週に1回注射します） に加え、リベルサスという内服薬（1日に1回内服します）があります。クリニックによって扱っているGLP-1受容体作動薬の種類は様々です。
また、それぞれのお薬には容量が数種類あります。まずは少ない容量から始めて徐々に容量を上げ、自分に一番あった維持量を継続されている方が多いです。
これらのお薬は市販されていないため、医師の処方が必要になります。
GLP-1受容体作動薬の副作用
個人差はありますが、便秘や吐き気、食欲不振などがあります。これらは、胃腸の働きがゆっくりになるために起こる作用ですので、副作用でもあり、しっかりと効果が発現しているという証拠でもありますね。数日から２週間ほどで副作用が気にならなくなる方が多いようです。
また、禁忌として１型糖尿病、膵炎や腸閉塞の既往の方、甲状腺疾患の方、妊娠または妊娠の可能性がある方、腎機能障害の方、肝機能障害の方などが挙げられます。
オゼンピック・リベルサスを使用する際の心がけ
先述したようにオゼンピックやリベルサスなど、GLP-1受容体作動薬を使ったメディカルダイエットなら、「自然に」「無理なく」「ストレスなく」痩せるような仕組みとなっているのがお分かりいただけたかと思います。
だからと言って、暴飲暴食をして良いとか、全く運動しなくて良いというわけではないんです。バランスの良い規則正しい食生活や適度な運動を心がけることは生活の全ての基本となりますね。
まとめ
GLP-1受容体作動薬を使ったダイエットがどのようなものかお分かりいただけましたでしょうか。今までに多くのダイエット方法にチャレンジしてきたけれど成功しなかった方や、医療の力を借りて無理なくダイエットをしてみたいという方は一度、オゼンピックやリベルサスなどでメディカルダイエットにチャレンジしてみるのがお勧めです。
きっと多くの方がその効果に驚かれるのではないでしょうか。
